三題噺 時計塔 湖 パスポート

あの日、湖に出かけてから毎晩同じ夢を見る。

羽田空港の国際線、そこからどこに行くかはわからない。

もちろん、最近海外旅行に行ったわけではないし、むしろパスポートすら持っていない。

ただ何時間も飛行機に乗り、西洋らしきその国の片田舎を観光する。

街のシンボルらしいその時計塔は少し赤みがかっていた。